先月成城の現場に搬入にいきました。その途中で東宝スタジオの前を通り、撮影所の白い
壁に描かれた『ゴジラ』の壁画を一瞬ですが右手に見ることができました。いまさらいうまでも
なく、本多猪四郎監督の『ゴジラ』と黒澤明監督の『七人の侍』は世界の映画ファン、映画人を熱狂させた傑作です。この2作品が製作された東宝スタジオを垣間見ることができて、なかなか感動しました。
いまTOHO系列の映画館では、『午前10時の映画祭』が開催されています。5月にはスティーブン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』とコッポラ監督の『ゴッドファーザー』を観てきま
した。殊に『ジョーズ』は子供の頃から何度もみてきた作品ですが、デジタルで甦った見事
な映像とサウンドになっていて、最後まで鳥肌が立ったままでした。有名なジョン・ウィリアムスの音楽は、特に低音が劇場に響きまわり、また船が傾き軋んだり海底から鮫が体当たりしてくる衝撃は、実際に漁船の中にいるような臨場感で、完全に初めて観る感覚でした。改めてスピルバーグの作品なんだ、さすがスピルバーグだと痛感させられました。
来年にかけて、続々と名作が上映されます。なかでも楽しみなのが、ミュージカル映画の最高峰『ウェスト・サイド物語』と戦時中の収容所での実話を描いた『大脱走』です。『七人の侍』は4Kデジタルリマスター版で上映されます。実はこの3作品が自分のベスト3なので、これを初めて大スクリーンで観れるので、いまから独りで興奮しています。
また『ウェスト・サイド物語』は、かのスピルバーグ監督自身がリメイクするらしいので、これまたあまりの嬉しさに夜も眠れません。
まあ考えてみると往年の名画を観れるチャンスはいくらでもあるわけで、まだ観ていない理由に世代が違う、リアルタイムじゃないなどのジェネレーションギャップをあげるのは、もはや通用しないのではないかしら。
こんなふうに最近思うのですが、いかがでしょうか?