我が家に1匹の金魚が同居している。種類はどこにでもいる和金である。

7~8年前になるが、孫が地元で行われた夏祭りですくい上げた金魚から生まれた1匹である。200
匹くらい産まれ、そのうち我が家に20匹持ち込まれたが、水が合わないのか、赤くなる前に半分くらい
亡くなってしまった。

その後も徐々に減り、3年前からは1匹になってしまった。今や体長が17センチになり、朝は口を
パクパクさせ餌をねだる.。実に可愛い。

和金についての豆知識になるが、現在存在するほぼすべての金魚品種は、和金を起点に品種改良された
ものである。例:琉金、出目金、蘭鋳、桜錦など

和金はフナに近い体型と丈夫さを持ち、品種改良のベースとして最適だったようである。

日本では、和金の美しさを追求する選別・繁殖が行われ、更紗和金(三つ尾・四つ尾)などの観賞価値の高い個体が誕生した。
埼玉県の平賀養魚場などでは、深紅の体色を持つ高品質な和金が生産されており、日本独自の美意識が反映されている。
和金はただの「金魚すくいの定番」ではなく、金魚文化の源流であり、品種改良の母体でもある。

和金の祖先は、中国・晋の時代(西暦265〜419年)に発見された、赤いフナ(緋鮒/ヒブナ)である。このヒブナが突然変異で赤くなったことから、観賞魚としての金魚の歴史が始まった。初期の金魚は、現在の和金に近い細長い体型で、フナ尾を持っていた。

日本への伝来と「和金」の名の由来
日本には**室町時代中期(1502年頃)**に中国から金魚が伝来した。
当初は上流階級の贅沢品だったが、江戸時代に養殖が広まり、庶民にも親しまれるようになった。江戸時代中期以降、琉金などの新しい品種が登場したため、それらと区別する目的で「和金(=日本に古くからいる金魚)」と呼ばれるようになった。

金魚の寿命は、約10年程度と言われているが、ギネスでは43年の記録もあるようなので、我が家の金魚も少なくとも10年以上の長生きを願っている。